地震と燃料電池

3.11東日本大震災から5年と1ヶ月近く経った。 水素を燃料として用いる燃料電池の研究では地震のことは気になるものだ。赤色に塗色された水素ボンベはいやが上でも目立つ。実験室内に裸の水素ボンベを設置することは少なくとも企業ではあり得ないだろう。実験室内へ設置する場合は専用のキャビネットに納める。水素ボンベから燃料電池へ水素をラインを直結することは少なく、通常は電解質膜を加湿する装置を経由する…

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燃料電池と歴史

教科の中で歴史が好きだった人はどれくらいおられるだろうか?若いときは現代・未来のことなら価値があるのにと考えがちである。それでも、或る程度体験が積まれてみると歴史の面白さが分かる人はそれなりにおられると思う。”親になって始めて分かる親の苦労”と似ているかも知れない。 燃料電池のアイディアが出されたのは1801年だからかれこれ200年以上前のことだ。1960年代に米国の宇宙船用電源としての最初の…

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触媒の原則:吸着無くして反応無し

昔、フロン(CFC:chlorofluorocarbon)が南極のオゾン層破壊を引き起こすということで、代替フロンの開発に携わった。最初に開発されたフロンは冷媒用のCFC-12(化学式=CCl2F2)である。空調はカルノーサイクルの逆サイクルを利用する。その冷媒としてはアンモニアなどが用いられる。しかし、たとえば、海中の密閉空間である潜水艦には空調が必須だが、敵の襲撃を受けて猛毒・可燃性のアンモ…

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液体金属

8月も中旬を過ぎると少し和らいだが、今年の夏は、体温を超えるような日が多かった。まさに体が溶けそうだ。 で、今日は液体金属について。 一般的に、金属というと銀色、堅いが柔軟性もあるというイメージ。 やまと言葉には金属に関することばは少ない。”かね”がベースで、それから、あかがね(銅:Cu)、しろがね(銀:Ag)、こがね(金:Au)、くろがね(鉄:Fe)などが派生。一方、火山国である日本では…

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ヌスビトハギ、トゲトゲ、タングステン

植物、昆虫と高融点金属との間の類似点とは?落語の三題噺? 昔、ベルリンのマックス・プランク研究所で開催された触媒失活に関する国際シンポジウムに参加した。 招待講演の一つに酸化反応に用いる白金触媒失活に関する解説があった。 そこで、日本では専門家もあまり使わないHuettig Temperature(ヒュッティッヒ温度)なる言葉がまず印象に残った。欠陥部分の原子が動きやすくなる温度のことであ…

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