余談:「英語の発想」のはしがき

今年の関東の8月は雨が多くて気温が上がりにくい。まさか挿絵のススキの原のようにこのまま秋に突入ということにはならないと思うが。
ところで、或る女性国会議員の秘書に対する激しい言葉がマスコミを賑わした。最近の飯島勲氏の連載、「リーダーの掟」でも、「『この○○ー!』で傷ついた」豊田氏が夢にまで出てきて私を罵る」と題して採り上げられており、あの剛胆そうな方でもそうなのかと印象深く読んだ。それで以前のブログ:ホトトギスと「英語の発想」で紹介した標題の本を思い出した。
はしがきなのでこの本の最初の例文ということになる。以下に書き出してみる。

Sparse hair or, worse still, baldness makes impossible the natural wish of men and women to be just like other people. The mere fact of looking so different causes disdain, suspicion and ridicule.

直訳:
薄い髪。あるいは、さらに悪いことには禿は、男と女の他の人々とちょうど同じでありたいという自然な願望を不可能にする。そんなにちがって見えるという単なる事実が、軽蔑、疑惑、そして嘲笑を生む」

意訳:
「人間なら誰しも、人と同じようでありたいと願うのは自然なことだ。ところが髪が薄かったり、もっと始末が悪いことにまるきり禿げていたりでは、こうした願いも空しいものになってしまう。ただ外見がちがっているというだけで、人から馬鹿にされたり、怪しまれたり、嘲笑されたりしてしまうのである」

このはしがきで説明されているのは日本語は動詞で、英語は名詞で、それぞれ表現するとすんなりといくということである。頭の上に付属する太さ0.1ミリのタンパク質の繊維の多寡は誰にでも共通する気持ちを起こすと言うことかと思う。赤ん坊には生まれながらにしてうれしさや悲しさを表情や声として表現する能力がビルトインされているので、まだ目が見えないうちから母親にその気持ちを伝えることができる。髪に対する思いもひょっとしたら同様かと思いたくなる。どなたか調べておられるだろうか。
とにかく、誰にでも理解しやすい話題をはしがきに持って来られたことで著者は読者に次を読みたい気持ちにさせている。カバーの折り返しに有る著者の略歴を以下に記す。長年翻訳をされる中で頭の中で転がしてこられたエッセンスがこの本の例文・解説に使われているのだと思われる。何度読み返しても面白い本である。

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